先に結論
10%減量は、10%の値上げではありません
同じ300円の商品が500gから450gになると、内容量は10%減りますが、1gあたりの価格は約11.11%上がります。価格も内容量も変わるときは、変更前と変更後の単価を比べると分かります。
値札が同じでも、同じ量を買えるとは限らない
袋の値段は変わっていないのに、内容量を見ると少なくなっている。こうした変更は、1袋いくらかだけでは比べられません。「同じ量ならいくらか」に直して比べます。
以下は説明用の仮の価格・内容量です。300円で500gの商品が、同じ300円で450gになったとします。
表は横にスクロールできます
| 比較 | 1袋の価格 | 内容量 | 100gあたり |
|---|---|---|---|
| 変更前 | 300円 | 500g | 60円 |
| 変更後 | 300円 | 450g | 約66.67円 |
同じ100gを買うための金額が、60円から約66.67円へ増えています。変更後の単価で500g分に換算すると約333.33円です。これは比較のための換算額で、実際にその量や価格で買えるという意味ではありません。
減った割合と、値上がりの割合が違う理由
減った量の50gは、元の500gの10%です。一方、同じ金額で受け取れる量が90%になると、1gあたりの価格は元の1 ÷ 0.9倍になります。この約1.1111倍を、約11.11%の値上げと読みます。
例の数値なら、((300 ÷ 450)÷(300 ÷ 500)− 1)× 100 ≈ 11.11%です。表の約66.67円は表示のために丸めた値なので、計算には元の価格と内容量を使います。
量が減って単価が上がる変化は、シュリンクフレーションとも呼ばれます。米国労働統計局のシュリンクフレーションの解説でも、同じ価格で内容量が減る場合を単価の変化として扱っています。ここでは1商品の比較に絞り、物価全体の上昇率や変更の原因までは判断しません。
値札が安くなったら、値下げと言える?
1袋の支払額は減っていても、同じ量で比べると高くなる場合があります。次の表は、すべて300円・500gだった商品からの変更です。各行は別々の例で、上の行から順に変わるわけではありません。
表は横にスクロールできます
| 変更後の1袋 | 100gあたり | 単価の変化 |
|---|---|---|
| 330円・500g | 66円 | +10% |
| 300円・450g | 約66.67円 | 約+11.11% |
| 330円・450g | 約73.33円 | 約+22.22% |
| 280円・450g | 約62.22円 | 約+3.70% |
| 270円・450g | 60円 | 変化なし |
280円・450gなら、値札は20円安くなっても単価は約3.70%上がります。270円・450gまで下がれば、価格と量がともに10%減り、単価は変わりません。
逆に330円・450gは、10%の価格上昇と10%の減量でも、足して20%とはなりません。価格が1.1倍、量が0.9倍なので、1.1 ÷ 0.9 ≈ 1.2222倍、約22.22%の値上げです。
自分の商品で比べるときに残しておくもの
- 前後の価格と内容量。レシートだけで量が分からなければ、パッケージの内容量も控えます。日付と通常価格・特売価格の別も残すと比較条件を確かめられます。
- 同じ単位・同じ範囲。1kgと900gなら1,000gと900gにそろえます。小袋入りの商品は、1袋分と全体量を混ぜないようにします。
- 価格以外の変更。中身や品質が変わった場合、単価の数字だけで同等の商品とは言い切れません。特売の終了と内容量の変更も分けて考えます。
ツールには変更前後の価格と内容量を入力します。単価は1gなど1単位あたりで表示されますが、この記事の100gあたりで比べても、値上げ率は同じです。自動でkgをgへ換算する機能ではないため、入力前に単位をそろえてください。
同じ商品の変更前後ではなく、売り場に並ぶサイズ違いを選びたいときは、大容量と通常サイズの比べ方も参考になります。単価が安くても、使い切れない量を買うと判断は変わります。